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伊藤元重と大竹文雄のトマ・ピケティ批判が低レベルすぎる

話題のベストセラーに批判的な視点を持つのはなんら間違っていませんが、どうも主流派経済学者の批判には違和感を感じます。

伊藤元重
「ただ、ピケティ氏が強調するのは、親が金持ちだと資産が子供に受け継がれ、一生安泰だという欧州型の格差だ。努力すれば報われる可能性が高い日本やアメリカでは、格差は経済の成長過程で広がると考えられる」


アメリカの格差を「努力すれば報われる可能性が高い」と評価する伊藤氏の認識に違和感を覚えます。
伊藤氏は、スティーブ・ジョブスやザッカーバーグのような十万人に一人の成功者がでることを指してこのように述べているのでしょうか?
そういう視点なら、孫正義や三木谷のような成功者を出している日本も「努力すれば報われる可能性が高い」わけです。
しかし、その成功の犠牲になった数え切れない人々をどう考えているのでしょうか?
日本は比較的マシですが、アメリカでの経済学(主流派経済学)を今以上に日本で政策に反映すると、かならず日本もアメリカのような格差社会になっていくのです。

伊藤元重
「しかし、世界的な資産課税の強化も難しい」


難しいからどうだというのでしょうか?
ワシントンコンセンサスはそんなに難しかったのでしょうか?
伊藤氏は、難しいが賛成する?それとも、難しいから反対する?どちらなのでしょうか?
「クライアント」の不利益になるからやはり反対するのでしょうか?

伊藤元重
「金持ちも貧しい人も、等しく課税される消費税のような考えを世界は模索しており、ピケティ氏の考えは逆行的だ」


逆行的だからなんだというのでしょうか?
だからこそ伊藤氏が言う「世界」というエリート層の政治に違和感を持つ人々に支持されて世界的なベストセラーになっているのではないでしょうか?

大竹文雄
「ただ、歴史的に資本の収益率が成長率を上回っているからといって、今後も格差が拡大していくという考え方は若干、無理がある」


レーガノミクスやサッチャリズム、ワシントンコンセンサスによって今の状況を招いているのですから、この路線を続ければ「今後も格差が拡大していく」と考えるのが自然だと思いますが?

大竹文雄
「日本が米英並みの格差社会に向かう可能性は低いだろう」


すくなくとも今の流れを変えなければ、米英並みの格差社会に近づいていくことは避けられないでしょう。

たったこれだけの紙面では難しい面もあるでしょうが、この二人の経済学者は、そもそも現状認識からまちがっているような気がします。
むしろこの二人が批判しているからこそ、ピケティの方向性は正しいのだ、と思えてしまいます。
特定勢力の代理人と化したエリートが今の格差をもたらしたのだと思えてなりません。

ピケティ
「安倍政権の経済政策「アベノミクス」は、格差を拡大する一方で、経済は低成長になるという最悪の事態に陥るリスクがある。金融緩和は資産のバブルを生むだけだ。取り組むべきは賃上げの強化だ。」


読売新聞2015.2.3
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アテナイ人諸君、こういう噂を撒きちらした、こういう連中がつまりわたしを訴えている手ごわい連中なのです。
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