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ケインズ経済学の没落、新古典派の復活

服部茂幸「アベノミクスの終焉」(岩波新書)より
『1970年代までのマクロ経済学の主流だったケインズ派は、インフレよりも失業を重視した。彼らは多少のインフレを無視しても、金融を緩和して、失業率を低めたほうがよいと考えていた。
ところが、70年代のスタグフレーションによって、旧来のケインズ派はその影響力を失う。代わりに影響力を強めたのは反ケインズ派のフリードマンである。彼はスタグフレーションの原因は、失業率を低めようとするケインズ派の政策にあると論じた。』

佐伯啓思 「経済学の犯罪」(講談社現代新書)より
『当時のアメリカは1970年代の経済の混乱と二回にわたるオイル・ショックの影響もあり、インフレと不況の共存といういわゆるスタグフレーションに陥っていた。新自由主義はこの中で採用されたのだ。レーガン大統領の意図は、通貨量を一定にするというマネタリズムの採用によって徹底した貨幣供給の管理を行うことでインフレを抑え、他方で、減税や規制緩和によって産業競争力を付けることであった。
その結果どうなったのだろうか。インフレは抑えられたが、アメリカ経済は、金融自由化とグローバル化へと向かい、産業空洞化がますます進展したのである。』

矢野浩一 「リフレが日本経済を復活させる」(中央経済社) 第三章 貨幣がなぜ実質変数を動かすのか
『特に歴史的に見れば、ケインジアン対マネタリスト、もしくはケインジアン対新古典派の論争は非常に激しいものであった。ケインズの『一般理論』(1936)それ自体が古典派に対する論争の書であり、その後の1960年代まではケインジアンが優勢であった。しかし、1970年代に入り、アメリカにおけるスタグフレーションに対してケインジアンが有効な手を打てなくなるなか、ルーカス(1980)によって「ケインズ経済学の死」が宣言されるに至った。
さらにフリードマン・フェルプスによるフィリップス曲線に対する批判を通じて自然失業率や自然産出量という概念がマクロ経済学者間に広く受け入れられるようになった。またルーカスによる「ルーカス批判」(1976)と合理的予想革命を経由して、マクロ経済学研究は新古典派モデルを基本としたものに変化してきた。』

青木泰樹 「経済学とは何だろうか」(八千代出版)
『スタグフレーションに対してケインズ政策は効かない。それが「ケインズ政策の有効性の低下」として世界中に喧伝された。もっとも、短期的に有効な政策があったわけではないが、批判の対象がその時代の主流派に向けられるのは歴史の習性として致し方ないことであろう。そうした状況下で、にわかに脚光を浴びたのが新古典派経済学の範疇の一学派である「マネタリズム(貨幣主義)」の総帥、シカゴ学派のミルトン・フリードマン(1912~2006)であった。』
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アテナイ人諸君、こういう噂を撒きちらした、こういう連中がつまりわたしを訴えている手ごわい連中なのです。
そして、その連中というのは、嫉妬にかられて、中傷のために、諸君をあざむくような話をしていたわけなのであって、かれらのうちには、自分でもすっかりそう信じこんで、それを他人に説いているような者もあるわけなのですが、いずれもみな厄介至極な連中なのです。

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