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ルーズベルト大統領が自国を戦争に巻き込みたいと考えていたことは、疑問の余地はない。

ハル国務長官が野村大使に文書を手渡す前日、ホワイトハウスでルーズベルト大統領が主催する会議が開かれた。そこに出席したヘンリー・L・スチムソン陸軍長官は日記に次のように書き残している。
「今日は実に多忙な日であった。(中略)それから十二時に、我々はホワイトハウスに行き、そこに一時半近くまで居た。その会議にはハル(国務長官)、ノックス(海軍長官)、マーシャル(陸軍参謀総長)、スターク(海軍作戦部長)及び私が出席した。そこで大統領は、《ビクトリ・パレード》計画を持ち出さず、もっぱら対日関係だけを持ちだした。彼は、日本は無警告で攻撃を行うことで有名であるので、我々は多分次の月曜日(12月1日)に攻撃を受ける可能性がある、ということを持ち出し、そして問題は、われわれはいかに対処すべきかであった。問題は、我々が大きな危険にさらされることなく、最初の発砲をするような立場に、日本人をいかに追い込むか、であった。
真珠湾攻撃で日本の標的となった太平洋艦隊のハズバンド・E・キンメル司令長官は後年、著書『キンメル提督の話』にこう記す。
「1941年12月7日朝の攻撃は、コーデル・ハル国務長官の11月26日の対日最後通牒に対する烈火の回答であった」
イギリス海軍のラッセル・グレンフェル大佐も著書『主力艦隊シンガポール』で冷静な見方を開陳する。
「今日、いやしくも合理的で知性のある人で、日本が合衆国に対して悪辣な不意討ちを行った、と信ずる者はいない。攻撃は十分予期されていたのみならず、実際に希望されていたのである。ルーズベルト大統領が自国を戦争に巻き込みたいと考えていたことは、疑問の余地はない。しかし政治的理由から、最初の敵対行動が相手側から始められるようにすることを、熱望していたのである。そのような理由から彼は、いやしくも自尊心のある国民であれば、武力に訴えなければ耐えることができない点まで、日本人に圧力を加えたのである。日本は、アメリカ大統領によって合衆国を攻撃するよう仕組まれたのである
かくして大東亜戦争は始まる。

以上、別冊正論Extra.04より(p.249)
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アテナイ人諸君、こういう噂を撒きちらした、こういう連中がつまりわたしを訴えている手ごわい連中なのです。
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