実質賃金“だけ”を見る意味ってあるの?というブログ記事

アベノミクスに対する批判でよくあるのが、実質賃金の低下です。
そんなの意味がない、という記事を見つけたので読んで見ました。

ブログ:空き地のブログ
記事:検証してみた:実質賃金“だけ”を見る意味ってあるの?2014-05-02
http://ameblo.jp/akichi-3kan4on/entry-11838824622.html

空き地
適切な財政金融政策
→期待インフレ率の上昇
→実質賃金の一時的な低下(①)
→失業の改善(②)
→生産のパイの拡大(③)
→実質賃金の上昇

という感じです。
①は名目賃金の硬直性と「実質賃金=名目賃金÷物価」であることから、
②は物価変動と失業率が逆相関の関係を表わすフィリップス曲線から、
③は失業率の変動と実質GDP成長率の変動が逆相関の関係を示すというオークンの法則から、
それぞれ説明されます。


「実質賃金の一時的な低下」と書いていますが、どうして一時的なのでしょうか?
E5AE9FE8B3AAE8B383E98791E68C87E695B0.jpg
ずーっと下がり続けてますけど?

※グラフはこちらから拝借しました。http://tomo-law.blog.so-net.ne.jp/2015-02-08

空き地
実質賃金の低下が雇用を生み出しているのが現実なのです。

ということは、実質賃金が上がり始めたら失業率も上がり始めるってこと?

続けます。

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アベノミクスの本質は、人をいかに安く使うか

以前の記事で、とあるブログの記事に疑問を呈したことがありますが、そのブログをネタにまた記事を書いてみます。

ブログ:すめらぎいやさか
記事:需要が無いと企業は投資をしない? 二〇一五年睦月六日
http://blog.livedoor.jp/fortofour/archives/1015910220.html

「東雲」
需要があるかどうかは企業が設備投資をする上での判断材料のひつであることは確かなのですが、需要だけで決まるものではありません。 
(中略)
利益 = 売上 - コスト
この式中の売上に影響を与えるのが「需要」です。「需要」が大きければその分商品が多く売れるので、それだけ売上も伸びます。したがって、利益も確保しやすくなる。
だから、企業も投資に前向きになる。これはその通りなのですが、、同じように利益を確保するのなら別に売上が伸びなくても、投資コストを下げるというアプローチもあるのではないでしょうか。
投資コストとはこの場合、資金調達コストの事を言っていますが、政府が政策金利を引き下げ、銀行の貸出金利が下がると、企業が支払う利払い費が小さくなりますので、投資にかかるコストが下がります。
(中略)
 政府支出拡大による需要創出の効果は否定しませんが、やるならば手広く、細かくやるべきかと。


「やよい」
 特定の分野に突出して拡大するのはよくありませんね。 
 

ようするに、「中の人」が言いたいことは、

1.需要が伸びなくても企業はコスト削減によって利益を拡大できる、それは資金調達コストの削減が重要である
2.需要を創出するならば、建設業だけじゃなくて他の業種にも支出するべき
ということですね。
インフラ整備だけは忌避しようとする「反ケインズ的イデオロギー」を感じます。

1.について「東雲」さんは資金調達コストのみに言及していますが、金利はデフレ下のこの15年間はずっと最低水準で、コスト削減の矛先は必然的に、資金調達ではなく人件費に向かいました。
私に言わせれば、ここが問題です。

・政府が需要を創出しないから企業は生き残るためにコストを削減するしかない、
・15年間最低水準を保ってきた資金調達コストはもともと小さく、人件費の削減を競い合うようになった、
・結果的に国内消費が低迷し、その結果、企業の国内投資も低迷

この点について、見たくないものから必死に目をそらすかのような「東雲」さんのご意見をぜひとも伺いたいものです。

2000年代(平成12年以降)は、アメリカの住宅バブルで戦後最長の好景気が続きましたが、その間も平均給与は下落が続きました。
20150214204616759.jpg

こんな事は主要先進国では日本だけです。
kyuuyosuii_201502131954332e2.png
グラフ出典)独立行政法人経済産業研究所 中島厚志

私に言わせれば、「東雲」さんのような”詭弁家”が賃金低下を正当化し、15年という長期のデフレを日本にもたらしたのです。

アベノミクスの指南役、浜田宏一内閣官房参与も企業収益増大のために実質賃金の低下を奨励しています。

「その意味では、雇用されている人々が、実質賃金の面では少しずつ我慢し、失業者を減らして、それが生産のパイを増やす。それが安定的な景気回復につながり、国民生活が全体的に豊かになるというのが、リフレ政策と言えます。よく「名目賃金が上がらないとダメ」と言われますが、名目賃金はむしろ上がらないほうがいい。名目賃金が上がると企業収益が増えず、雇用が増えなくなるからです。それだとインフレ政策の意味がなくなってしまい、むしろこれ以上物価が上昇しないよう、止める必要が出て来る。こうしたことは、あまり理解されていないように思います。」
(2013/01/20ダイヤモンド・オンライン)

これを読んだだけで浜田宏一がサプライサイド経済学、新古典派経済学を信奉している事がよく分かります。

続けます。

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ツッコミどころがたくさん転がってる山本博一のブログ

ツッコミどころがたくさん転がっていてネタ探しに便利なブログです。

ブログ:「ひろのひとりごと」
記事:「景気失速は消費税増税が原因でしょ」 2014-05-11
http://ameblo.jp/hirohitorigoto/entry-11847041957.html

原田泰早稲田大学教授の
「1990年代以降、政府支出の増大で景気刺激策を行ってきたときには、金融緩和をしていなかったので、政府支出の効果はほとんどなかった。」
WEDGE2014年3月号
という記述に対する、藤井聡京都大学大学院教授の反論:『Voice』2014年5月号について、

山本氏
原田氏は「1990年代以降」と言っているのですから、2013年までの期間にて相関を見なければならないと思うのですが・・・

とツッコミを入れておられます。

いやいや、「1990年代以降、・・・政府支出の効果はほとんどなかった」という主張に対して批判をするのに1990年代だけのグラフを作って根拠にするのは何の問題も無いと思いますが?

私は同じツッコミをかつて別の人にしたことがあります。
http://togetter.com/li/751051

例えて言うなら、
”広島カープは1990年以降ずっとBクラスだった”という原田氏の主張に、
”1991年に優勝してるよ”と藤井氏が反論したような格好です。
原田氏の主張が間違っていることを認めればいいだけです。

それに、こちらの藤井氏の論文の図2の脚注にもあるように、藤井氏は
「総輸出額」の変動による影響を除去した分析に基づけば、1990年代~2000年代にかけての全データを用いても両者の関係は統計的に有意に正相関であった(相関係数=+0.82)
とハッキリ書いています。
山本氏は図2の脚注を読まずに屁理屈をこねるからこんなトンチンカンなことを言ってしまうのです。

2000年以降は小泉構造改革で公共事業予算が減らされた一方で、アメリカの住宅バブルで日本は輸出が大きく伸びました。
ですから公共事業の削減と輸出の増大でGDPは横ばいになったのですが、そういう2000年以降の事情を無視して1990年から2010年までの名目GDPと政府系建設投資額の推移をグラフ化しても、2000年以降は相関係数が低下するのは明らかですよね。
逆に言えば、2000年以降は輸出が大幅に伸びたのにGDPが増えないのは公共事業を減らしたからだ、ということになって「やはり公共事業は効果があるんだ」ということになります。

それとも山本氏は田中秀臣教授みたいに、マンデル=フレミングを持ち出すのでしょうか?
http://togetter.com/li/751051

続けます。

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山本博一(ひろ)も、実質GDPが伸びたことは即ちデマンドプル・インフレだ、と考えているようです。

前回の記事で、実質GDPが伸びたことがデマンドプル・インフレである証拠だ、と述べたブログ記事を紹介しました。

その記事に何の疑義も抱かずに自身のブログにて引用したのが山本博一(ひろ)氏です。

ブログ:「ひろのひとりごと」
記事:「景気失速は消費税増税が原因でしょ」 2015-01-09
http://ameblo.jp/hirohitorigoto/entry-11975214478.html

彼は私の質問から逃げた過去を持つ人です。
http://togetter.com/li/757175

山本氏も「実質GDPが増えたらデマンドプル・インフレだ」との考えなのでしょう。

山本氏が批判している中原氏はデフレ容認派で、その点では私は山本氏と同じく中原氏には同調できないのですが、中原氏が『国民にとって大事なのは、名目賃金ではなく実質賃金であるのです』と述べていることについて、

山本氏
また、この人は国民にとって大事なのは、名目賃金が上がったかどうかではありませんとか言っていますが、そんなことはありません。名目賃金が上がれば貨幣錯覚が働き消費が伸びます。

と、「貨幣錯覚」を持ち出して中原氏が間違っていると述べています。

私が考えるに山本氏が言いたいことは、
名目賃金を上げて国民に「貨幣錯覚」をおこして消費に駆り立てることによってデフレ脱却することが重要なので実質賃金の低下は(少なくとも短期的には)問題ない、
ということだと思うのですが、これは私の気のせいでしょうか?
このように考えなければ中原氏の『国民にとって大事なのは、名目賃金ではなく実質賃金であるのです』に「貨幣錯覚」を持ち出して異議を述べる山本氏の真意が理解できないのですが。

続けます。

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重大な間違いでは? ~ とあるブログのアベノミクス・インフレ論

おや?と思うブログ記事を見つけたので、今回記事を書いてみました。

そのブログでは、「アベノミクスによる物価上昇はコストプッシュ・インフレではない」と断言してます。

ブログ:「すめらぎいやさか」
記事:「アベノミクスによる物価上昇はコストプッシュインフレ」のウソ 二〇一四年師走廿三日(2014.12.23)
http://blog.livedoor.jp/fortofour/archives/1014564540.html

その根拠として、GDPと生産数量の関係式を使っておられます。

 実質GDP = 生産数量 × 去年の価格
 名目GDP = 生産数量 × 現在の価格 


こういう関係式を持ち出して、実質GDPが増加しているから生産数量が増えている、だからデマンドプル・インフレだ、と先生役の「東雲」さんが断言しておられるのです。

この点に私は疑問を持って以下のコメントを当該記事に残しました。

2. ソクラテス太郎 2015年February20 11:17
>つまり、実質GDPとは去年の価格によって計算されるため、実質GDPが増加したということは純粋に生産数量が増えたということになります。

こういう理屈で実質GDPの推移のグラフから単純に生産量が増えた、と結論なさっておられますが、それは正しいのでしょうか?

あなたの、 ( 実質GDP = 生産数量 × 去年の価格 )
という関係式から具体的に数式に表せば、

2014年の実質GDP = 2014年の生産数量 × 2013年の価格
2013年の実質GDP = 2013年の生産数量 × 2012年の価格
2012年の実質GDP = 2012年の生産数量 × 2011年の価格
以下、同様。

となります。

2014年の実質GDPを2013年と比べたとき、

1.2014年の生産数量の前年比伸び率
2.2013年の価格の前年比伸び率

この二つの変数が2014年実質GDPの前年比伸び率を決めるのではないでしょうか?
生産数量が増えなくても実質GDPが伸びることはあり得るのではないでしょうか?
貴方の理屈だと、2を無視していることになりますが、この点はどのようにお考えなのでしょうか?

以上。

みなさんはどう評価しますか?
東雲さんから返信があれば追記します。

ちなみに今回採りあげた記事はこちら↓を読んでいて見つけました。

ブログ:「ひろのひとりごと」
記事:「景気失速は消費税増税が原因でしょ」 2015-01-09
http://ameblo.jp/hirohitorigoto/entry-11975214478.html

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菅原晃は「オーストラリアは米豪FTAで名目GDPを拡大させた」と暗示

菅原晃(すがわら・あきら)
1965年生まれ。北海道公立高等学校教諭。慶応義塾大学経済学部 玉川大学大学院文学部教育学専攻 修士課程。
著書『高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門』他。
菅原氏のブログに藻谷浩介氏が誹謗中傷を書き込んだとして60万円の損害賠償請求、藻谷が10万円の支払いを命じられ確定

今回は、菅原晃という経済学関連の著作がある人のブログから。
<曲学阿世 中野剛志その1 「関税は、設けた国が払っている」ことを知らない>
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-829.html

菅原晃
『 で、対米貿易赤字だから、不利な結末・・・「赤字が不利」なら、「黒字は有利」と考えているのでしょう。彼が、経済学を全く理解していないことが、わかると思います。』


どうやらこの人は、アメリカからの輸入増によって豪州国内の業者が廃業の憂き目に遭うことなどについては一顧だにしていないようです。彼にとっての関心事はマクロ的統計値だけで、人間を科学実験の薬品くらいにしか思っていないのでしょうか?おそらく、廃業した人は別の仕事に就けば良い、と考えているんでしょう。人間を機械扱いしているのかも。自分が選んだ職業を一生続けたい、という価値観は彼にとってはゴミ同様でしょう。

菅原晃
『なるほど、アメリカとFTAを結ぶと、対アメリカでは「不利」ですが、トータルで考えると、GDPは増加し、1人当たりGDPでも、日本をはるかに凌駕できるようです。日本も、一刻も早くアメリカとFTAを結ばないと、まずいです(笑)。
 と言うのは冗談ですが、アメリカとFTA結んで、そんなにオーストラリアが不利になったのなら、何で、オーストラリアは、TPPの交渉なんか、参加しているのでしょうか?オーストラリアは、自国が不利なTPPに、わざわざ参加する・・・オーストラリアは、バカ国家???』


彼は豪州の名目GDPのグラフなどを紹介したうえで、次のように暗示しています。
米豪FTAで対米貿易赤字が拡大しても、豪州は名目GDPが拡大しているし日本と比べても一人あたりGDPは伸びているのだから結果オーライじゃないか、豪州がTPP交渉に参加しているのは米豪FTAが豪州にとって「おいしいFTA」だったからTPPで二匹目のドジョウを狙っているんだ、それは米豪FTAが豪州の名目GDPを拡大させたからだ、と。

貿易収支のとらえ方については彼のブログでも紹介されていますが、資源の無い国日本にとって大事なのは生産力であって、それこそが日本の富の源泉です。自国で必要な物は自国で生産できる、それでこそ先進国です。
石油や天然ガス、鉱物などを輸入せざるを得ない宿命を背負った日本が、さらに農産物まで輸入拡大を迫られています。これまでもオレンジや牛肉などが自由化されており、TPPという原則例外無しの関税撤廃条約の交渉に参加しています。

菅原晃に言わせれば日本はバカ国家ですね。この点は同感です。

人間が生きるために欠かせない食料を輸入に頼る国はやがて崩壊するでしょうし、崩壊後の再興も困難になります。
日本が焦土と化した敗戦後に復活できたのは、アメリカが日本の農業を潰さなかったからです。
日本がロシアに勝てたのは、コメと絹という限られた産業で稼いだ金で英国から軍艦を買ったからです。

菅原晃は貿易収支を甘く見すぎていませんかね?

続けます。

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#山本博一 (ひろ)さんへの質問 2

http://ameblo.jp/hirohitorigoto/entry-11962265138.html
こちら↑の山本さんの投稿について私が質問させて頂いたのが↓こちら
http://nomorepropaganda.blog39.fc2.com/blog-entry-1439.html#cm

山本様、回答いただきまして、ありがとうございました。

質問5)への回答について

>クルーグマンの発言「私なら前例のないレベルの金融政策を積極的に進めます。」を受けて書いたものなのですが?
>それにこれは今の話ではなくて当時の話なのですが?
>なぜここで黒田総裁の話が出てくるのでしょうか?

いいえ、あなたが、「もっとやるべき」と同じ紫色で目立たせたのが、かなり遡った「私なら前例のないレベルの金融政策を積極的に進めます。」の部分だけであることに違和感を感じたからです。
http://ameblo.jp/hirohitorigoto/entry-11962265138.html
そして

>(もちろんこのもっとやるべきの中には公共事業も入っていると思います)

と括弧書きで付け加えただけの扱いにも違和感を感じました。

まぁ、ここはもう結構です。

質問2)への回答については特にありません。


質問3、4)への回答について

>企業が投資機会を失う事によって所得を減らす人が出てくるわけです。
>企業の投資機会喪失によるマイナスの乗数効果

そうですか?どうしてでしょうか?
「公共事業が増える」と判断したら、資材メーカーは公共事業用の資材の増産を見込むことでしょう。

ひょっとしてあなたは民間企業の経営者をバカにしているんじゃありませんか?

降ってわいた「電力固定価格買取制度」で他の業種への”圧迫”がありましたか?
なんだかんだいいながら、必要以上の参入がありましたね。
それは利益機会を逃すまいとする企業の本能です。

公共事業でも同じです。
民間からも政府からも、可能な限りどちらの仕事もこなそうとするのが企業というものです。
(とはいえ、マンションや一戸建ての建設と、道路・鉄道・橋梁・トンネル工事とはまったく技術が違いますから、住宅建設への圧迫はないと思いますけど)
ある程度のオーバーワークなら残業や休日出勤、退職者の一時復帰など、ありとあらゆる手を使って仕事をこなそうとするのが日本人ですよ?
もちろん、限度はありますけどね。

>こうなってしまうと民業圧迫がマスコミの公共事業批判の的になり、長期的な公共事業拡大にも支障が出てくる。

まったく具体的根拠の無い妄想をご披露頂きました。

>だから、人件費と建築費が高騰しない範囲=供給制約の範囲の中で徐々に公共事業を拡大していく必要があると考えます。

>賛成ですよ。
>小泉以前と言わず際限なく増やしてくべきです。ただし、供給制約に引っかからない範囲でです。

この点については留保つきでご同意頂いたようです。

あなたに限らず、リフレ派は「供給制約」をよく持ち出します。

「供給制約」があるからこそ、「人件費と建材費の高騰」が起こり、そしてデフレ解消につながるのではないでしょうか?
そもそも「供給制約」を超えないという留保を付けてしまえば、いつまでたっても供給力は伸びないのではありませんか?
既に述べた「ある程度のオーバーワーク」くらいなら供給制約を超えても良いはずです。
戦後の経済成長にも「供給制約」があるなかの成長でした。
供給力の2倍とか、そんな無謀な規模での支出は論外ですが、たとえば毎年10%づつ公共事業費を増額することで「人件費と建材費」の継続した適度な上昇がおこり、労働力の売り手市場となって他の業種への波及効果が見込めるのです。
それがデフレ脱却の特効薬だと思います。

ここで質問です

質問6)
「人件費と建材費の【継続した適度な】高騰」は、デフレ脱却が望まれている今、むしろ望ましいことだと思いますが、いかがですか?



質問1)への回答について

>私も過去に否定を試みましたが無理でした。

そもそもココがおかしいのです。

日本経済にMFモデルが効いていると言うのなら、効いていることを証明すればいいのです。

南京虐殺があったというのなら、あったことを証明すれば良いのです。
できないから「なかった」で良いのです。
STAP細胞があるというのなら、再現実験をさせればいいのです。
できないから「なかった」で良いのです。

南京虐殺がなかった事を証明しろ、STAP細胞がない事を証明しろ、って言われてもそりゃ無理でしょ?

MFモデルがどうして日本経済に効いているのか、これを証明する努力をするべきです。

>どうしても金融なき財政政策を行った小渕政権時のGDP成長率、円高推移をMFモデル意外に説明できません。

それを説明すれば良いのですよ。どうして肝心なところを説明していただけないのでしょうか?

質問7)
小渕政権時のGDP成長率、円高推移から、MF効果が確認できることを説明してください。



以下、蛇足ですが。

>といいますか、経済現象はイチゼロではありません。

あたりまえです。

>小国をモデルにしていると言ってもそれが大国には100%適用され無いとは言えません。

無視できるほどの効き目なら無視してかまいません。
MFモデルが無視できないくらい効いていることを質問7への回答で説明してください。

>MFモデル以前んに、公共事業の供給制約による民業圧迫の効果が先に出るので、MF効果が発揮されないと言っているだけです。

また、民業圧迫ですか。便利な言い訳ですね。
そもそも民業がそんなに素晴らしいことなのか、私には疑問です。
詐欺的金融商品「サブプライム」も”民業”ですし、アメリカは戦争が産業化して”民業”になってますけどね。
※この点は議論しても終わりが見えなさそうなので回答は不要です。

まぁ、どちらにしろ、今の日本経済ではMF効果は確認できない、ということに間違いはないわけです。

参考)藤井聡も、新規国債発行額と長期金利の推移をグラフ化しています。
「 これは、デフレ下では資金需要が低く、かつ、金融緩和が一定進められている状況では、政府がどれだけ国債を発行しても金利は上昇しないという至って「当然」の現象なのだが、MFモデルはこの「当然」を考慮していないのである。
 むろん、このことはMFモデルそのものの誤りを指摘するものではないが、少なくとも、いまの日本には「適用できない」ことを示している。」
http://shuchi.php.co.jp/article/1877

以上、追加の質問、6と7について回答のほど、よろしくお願いします。

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#山本博一 (ひろ)さんへの質問

http://ameblo.jp/hirohitorigoto/entry-11962265138.html
山本博一(ひろ)さん、突然すみません。
よろしければ以下の私の疑問についてお答えください。

最初の質問です。

山本
>リフレ派は金融政策を「主」として、財政政策は「従」としていますが、「従」とは不要だという意味ではありません。

たしかにそのように発言しているリフレ派は存在します。
しかし一方で、

高橋洋一「財務省の逆襲」p.52
『経済学においても、先進国では公共投資の需要創出効果はほとんどないとされている。これを論証したのが、1999年にノーベル経済学賞を受賞したコロンビア大学のロバート・マンデル教授による「マンデル=フレミング効果」である。マンデル=フレミング効果とは、おおざっぱに言えば、「変動相場制の下で、国債発行によって財政支出を行うと、それを行わなかった場合に比べて市場金利が高くなり、為替レートが自国通貨高となり、それにより輸出が落ちて輸入が増え、公共支出の増加を相殺してしまう」というものだ。(中略)変動相場制の下では公共投資や減税などの財政政策は、十分な金融緩和がない限り円高を招き、輸出減、輸入増により需要を海外に流出させてしまう。このため財政政策は、少なくとも単独では、景気回復には効果がない。要は「変動相場制の下では公共投資は景気には影響しない」のだ。公共投資を景気対策の目的で行うのは無意味である。

原田泰「公共事業が持つ景気抑制効果 第2の矢の再考を」(WEDGE2014年3月号)
「マンデル=フレミング・モデルというものがある。政府支出の増大が金利を引き上げ、金利の上昇が為替を増価させて輸出を減少させ、結局、政府支出の景気刺激効果が、輸出減少の景気抑制効果とキャンセルアウトして、結果的に政府支出の増大が景気刺激効果を持たないというモデルである。1990年代以降、政府支出の増大で景気刺激策を行ってきたときには、金融緩和をしていなかったので、政府支出の効果はほとんどなかった。」

このように「先進国では公共投資の需要創出効果はほとんどないとされている」「公共投資を景気対策の目的で行うのは無意味」「政府支出の効果はほとんどなかった」などと発言して憚らない人もいます。
マンデル=フレミング・モデルは、そもそも完全資本移動を仮定した小国開放経済モデルです。

質問1)
どうして浜田宏一氏をはじめとするリフレ派は、為替リスクに対して保守的な経済大国日本の経済政策を論ずるのにMFモデルを使おうとするのでしょうか?
こんな非現実的なモデルまで持ち出してリフレ派が財政政策無効論を展開するのはなぜでしょうか?

参考)飯田泰之氏
「財政政策の効果の低下については、中立命題、マンデル・フレミング効果などさまざまな仮説が提示されてきましたが、これらが現在の日本経済に強く作用しているとは考えづらい状況です。」
http://synodos.jp/economy/7198/2

次の質問です。

山本
>しかし、当時はリーマンショック直後で、現在のように異次元の金融緩和と公共事業を吹かしていない状態。
>そのような状況なら給付金よりも公共事業をやるべきじゃないかという結論になるのも当然だと思います。

リフレ派はMFモデルを持ち出して、「金融緩和なき財政政策は効果無し」と繰り返し主張しています。
5年前の日銀は、今の黒田総裁より金融緩和に消極的でした。

質問2)
その当時ならリフレ派の理屈では「金融緩和が不十分で財政政策が無効もしくはほぼ無効」になるはずで、あなたの「公共事業をやるべきじゃないかという結論になるのも当然」というのはおかしいのではないでしょうか?それに、リーマンショックという突発的な景気変動に公共事業拡充で対応するのは、あなたが懸念する「供給制約上」無理なのではないでしょうか?
そして黒田総裁の今こそ「金融緩和が十分だから財政政策をやるべき」という結論になるのではないでしょうか?

つぎの質問です。

山本
>供給制約がある中で無理に公共事業を増やすと、人件費と建材費の高騰を招き、企業の投資コスト、住宅の価格を引き上げてしまいます。結果、企業の設備投資や、住宅投資がへる

小泉政権での公共事業バッシングでゼネコンはスリム化を迫られ、以来、日本はデフレが続いています。だからこそ今は供給制約に悩まされているのです。それはともかく、

質問3)
「人件費と建材費の高騰」がどうしてダメなのですか?
それこそがデフレ脱却の目標なのではないですか?
「企業の設備投資や、住宅投資がへる」とおっしゃいますが、公共事業の増加で建設機械の需要が高まって設備投資が増えることや、労働者の賃金が上がってマイホームに手が届く国民が増えて住宅購入者が増えること、自動車販売台数の増加などをどうして考慮しないのですか?
長期的かつ段階的な公共事業の拡大(もちろん際限なく増やすわけではなく小泉政権前の水準を目標に)を国民的コンセンサスにすれば、労働力の売り手市場になり、長期的には他の業種での賃金上昇にもつながると思いますがいかがでしょうか?

参考)飯田泰之氏
「2000年代以降日本では公共事業の規模の縮小が続きました。(中略)そのような業界に貴重な時間を使って教育を受け、就業しようという労働者は少ないでしょうし、そのような人材育成を行おうという企業も少ない。東日本大震災に起因する一時的な資材不足だけではなく、このような人材の問題が土木・建設業の供給制約の原因ではないかと私は考えています。(中略)このような状況に対して必要なのは土木・建設業界の先行きを明示することだと考えられます。社会インフラ整備計画が立案され、一定の規模の事業が十年以上にわたって継続的に行われることが示されたならば、企業による人材育成と設備投資や個人の技能習得が行われやすくなる。
http://synodos.jp/economy/7198/2

つぎの質問です。

山本
>状況が変われば臨機応変に対応を変える。これが第二の矢「機動的な財政政策」の意味だと思うのですが、違うのでしょうか?

私は逆です。
ご承知の通り、公共事業の供給能力を増やしたり減らしたりすることは容易ではありません。
問題なのは小泉政権以来の公共事業バッシングでゼネコンがスリム化を迫られ労働力の買い手市場になってしまったことで、これが国民所得の低下を招いたひとつの要因だと思います。
それはともかく、

質問4)
金融政策は日銀の決定だけで柔軟に調整できますが、公共事業はそうはいきません。国民の命を守る災害対策や老朽化対策、そして国土強靱化のためにも、公共事業費は小泉政権以前の水準に戻して安定させるべきです。
むしろ、景気や外的要因への対応にこそ、日銀の決定だけで柔軟かつ迅速に対応できる金融政策が適していると考えます。
この点はいかがお考えですか?

次の質問です。

山本
>クルーグマン「余地はいくらでも残っています。繰り返しますが、日本の財政政策は正しい方向に向かっています。しかしもっとやるべきなんです。」

質問5)
「もっとやるべき」というクルーグマン氏の発言が、どうして直前の「財政政策」ではなくて、かなり遡った「金融政策」のことを指しているとおかんがえなのでしょうか?
仮に彼が金融政策のことを意図していたとしても、金融政策は黒田総裁がもう十分すぎるほどやったのではないでしょうか?
以下のクルーグマン氏の記述も踏まえれば、クルーグマン氏は今の日本に、財政政策をこそ「もっとやるべき」と言うと思いませんか?

ポール・クルーグマン
「危機開始から四年経った今、財政政策に関する優れた研究がますます増えつつある--そうした研究は概ね、財政刺激は有効だと裏付けるもので、暗黙にもっと大規模な財政刺激をすべきだと示唆している。」
「通常は、不景気に対する防御の第一陣はFRBで、経済がつまづいたら金利を下げるのが通例だ。でもFRBが通常コントロールする短期金利は既にゼロで、それ以上は下げられなかった。すると残るは当然ながら、財政刺激策だ--一時的に政府支出を増やすか減税し、全体的な支出を支援して雇用創出するのだ。そしてオバマ政権は、確かに景気刺激法案を設計して施行した。それがアメリカ回復再投資法だ。残念ながら、総額7870億ドルのこの財政刺激は、必要な規模よりはるかに小さすぎた。」
(「さっさと不況を終わらせろ」(2012)より)

おまけ)

山本
>手段(公共事業)が目的化してはいけません。

そうですね。手段(金融政策)が目的化してはいけません。
藤井聡氏は公共事業が目的なのではなく、国土強靱化によって国民が豊かで安全に暮らせる国を作ることが目的なのだと思います。誤解してはいけませんよ。

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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

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ソクラテス太郎

Author:ソクラテス太郎
アテナイ人諸君、こういう噂を撒きちらした、こういう連中がつまりわたしを訴えている手ごわい連中なのです。
そして、その連中というのは、嫉妬にかられて、中傷のために、諸君をあざむくような話をしていたわけなのであって、かれらのうちには、自分でもすっかりそう信じこんで、それを他人に説いているような者もあるわけなのですが、いずれもみな厄介至極な連中なのです。

http://twilog.org/nomorepropagand

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